日常
日常とは何か?
そんなのは
歯車が少し擦れるだけで崩れ去る
硝子細工の様なモノ
その少年はどこにでもいる普通の少年だった。
ゆえに日常が崩れ去るのは簡単で、絶望することも容易だった。
謎の組織に誘拐され
家族の命を奪われ
身体をいじくられ
己の「人間」を弄ばれ
揚げ句、バケモノと成り果てた
だが
彼は諦めなかった
醜いバケモノに姿を変えても
愛する家族の命を目の前で奪われても
かつての友から罵られ蔑まれようとも
人間を守る為に
大切な人を護る為に
これ以上、自分「達」のようなバケモノを生み出さない為に
憎き怨敵から与えられたこの力を奮い
戦うと、決めた。
「そうだ。
バケモノだ。
お前等が創った、バケモノだ」
彼の名は相沢祐一
青年は旅の人
道連れは三つ
日用品の入った鞄
商売道具の人形
そして
シルバーのアタッシュケース
彼には人に話せない秘密があった
そして逃げていた
己の運命から
だが、期は熟した
青年は、漸く手に入れた安らぎの場所を奪われそうになる
青年は決めた
自分の「運命」に立ち向かうと
自分の「存在」には負けないと
自分を待ってくれる人達を護ると
自分はナニモノにも縛られない。
頭上に広がる、この青空のように
たとえ
自分の<ナカマ>を
倒すことになっても。
「俺は…そんな無意味な事の為に、あいつらを失いたくない!」
彼の名は国崎往人
少年には絶対に譲れないモノがあった
この世でたった一人の肉親、妹が
しかし、それは無慈悲にも狩り取られた
化神「祀骸」を覚醒させるための<生贄>として。
彼に残ったのは、妹の魂が封じ込められた一枚のカードのみ
彼は復讐を誓う。
自分のささやかな幸福を壊し
何モノにも代えがたい妹の命を引き裂いた「祀骸」を
皆殺しにすると。
「お前らは絶対に許さねぇ。
邪魔をするヤツは………全て容赦しねぇ!!」
彼の名は折原浩平
ここに三人の主役が生まれた。
彼らが何を思い、何を求め、何を成すのか。それを知るモノはまだいない。
だが彼等が進む道は決して短くはない。
遠く 険しく 試練に満ちている。
それでも立ち止まることは無く、彼等は突き進むのか?
彼等を見守る者達の思いは届くのか?
彼等の目的は達せうるのか?
そして彼等の運命が巡り会う時、何が待ち受けるのか?
仮面ライダー
〜Living With You〜
戦わなければ
護れない