朝、目覚めると、
「祐一…どうしよう」
名雪に犬耳が生えていた





獣耳にご用心!






「…」
とりあえず引っ張ってみる。
「イタッ!痛いよ、祐一!?」
痛がっている。ついでに温かい。これは、もしや…
「本物、か?」
「はちみつくまさん」
「人様のネタを取るな」
いや、持ちネタ扱いなのかは知らんが。
とにかく、
「何故?」
「知らないよ〜…朝起きたらこうなってて…」
「ふぅむ…」
顎に手を当てて考える。一体何故…
「………」
「…祐一?」
「……腹、減ったな」
「ええー!?」
名雪は涙目でこける。しかし俺は至ってクールに、
「腹が減っては戦はできないからな」
「で、でも大問題だよ!?私、このままじゃ外を歩けないよ!?」
「似合ってるから大丈夫じゃないか?」
瞬間、名雪は、えへへ、と表情を崩す。
「そ、そう?可愛い?」
「ああ、可愛いと思うぞ」
愛玩動物的な意味で。
「えへへ…可愛い、可愛いかぁ〜」
そんな時だった。リビングのドアを開けて、あゆと真琴が現れた。
「お早う、祐一君」「おはよう〜」
「おう、おはよう……」 
思わず固まってしまう俺。そう、あゆと真琴の頭には……
「お前ら、今日、鏡を見たか?」
「「見てない」」
「見て来い、寝癖が酷いぞ」
「「ええ!?」」
どたどたと洗面所に走っていくあゆと真琴。そして、
「「ええぇぇぇ!?」」
あゆと真琴がリビングに駆け込んでくる。
「ゆ、祐一君!ボクの頭に!」「何よ、これ!?」
そう、あゆの頭には猫の、真の頭には狐の耳が付いていたのだ!
「名雪にも付いてるぞ」
「「え?」」
そこには未だトリップ中の名雪(犬耳付き)が。
「名雪さんまで…」「一体、どうなってるのよぅ!?」
「まぁ、落ち着け二人とも」
「落ち着けないわよ!何で、こんな事に!?」
真琴が噛みついてくる。しかし俺はクールに受け流す事にする。大人だからな。
「ほれ、あゆ」
「!!」
取り出したるは猫じゃらし。あゆが、ふらふら、と近づいてくる。
「ほーれ、ほれ」
ふりふり
「にゃー!にゃー!」
ふりふり
「って、ちょやめ・・・にゃー!にゃー!」
ふりふり
「お、怒るよ、祐一君…にゃー!にゃー!」
ふりふり
「こんの…」
バキッ
「あゆが殴った…」
「当り前でしょ!」
ぷんぷん、と音が聞こえてきそうな怒り方のあゆ。祐一は、ふむ、と頷くと、
「どうやらあゆ達には動物の本能までが乗り移っているようだな」
「うー…」
俺を威嚇してくるあゆ。成程、猫だな。
「でも、何でこんな事になったのよ…」
真琴が呟く。あゆも首を傾げて、
「うん、こんなのじゃ生活するのも大変だよ…」
「ま、似合ってる事だけが救いだな」
「「え!?」」
ぴくん、とあゆと真琴の獣耳が反応する。
「に、似合ってる?」「可愛い?」
「ああ」
愛玩動物的な意味で。
顔を真っ赤にして黙り込む二人。俺は、うーむ、と考えて、
「しかし一体どうすればいいのか……」
似合っているとはいえ、このままでは色々困るだろうし。
うーむ……
「祐一」「祐一君」「祐一…」
すると突如、後ろから声が。俺が振り向くとそこには、目を潤ませた名雪、あゆ、真琴が!
「って、お前らどうした!?」
「祐一…もう我慢できないよ…」
「何か…体が熱いんだよ…」
「祐一…お願い…」
ヤバい。何がヤバいかは解らないがヤバい!逃げなければ!
だっ、とダッシュで逃げようとする俺。しかし、
「わおーん!」
名雪が一足飛びで俺を越えて、前に立つ!
「や、野生の力…!」
慄く俺を余所に、名雪達は服を緩めながら、
「祐一…」「祐一君…」「ゆぅいちぃ…」
「イヤーッ!?」

食卓の上に飾ってあった花が一輪、落ちた……。


後のお話。とりあえず名雪、あゆ、真琴の獣耳は取れた。どうやら野生の本能が満たされたからのようだ。
とりあえず事件は解決。犠牲は多かったけどな…。

そして俺は知らなかった。第二、第三の獣耳っ娘の魔の手が伸びている事に……。


続かない

【後書き】
初めましての方は初めまして。お久しぶりの人はお久しぶり。うりぼーでございます。

新春を迎えるに当たり、とりあえず初心に帰りたい、と考えた結果の久しぶりのKanonSSでございましたが如何でしたしょうか。
往年のどたばたKanonSSを意識したんですが…最後をエロネタで落としたのはうりぼーさんが成長したからですかね。(ええー
 
何時の間にかKanonSS界隈も静かになっていたんですが、まだまだ人気はあるようで嬉しいですね。
また自分も書けたら良いなぁ、と思いつつ、この辺で失礼します。


Shadow Moonより

続編があったら、誰にどの耳が生えるのでしょうね? 想像してみると面白いかも(w
ただし、美汐はタヌキ耳 確定でしょうけど(爆)。 次点で舞がうさ耳かな。
それはそれとして、うりぼーさんお久しぶりです。
KanonSSも全盛期に比べると確かに静かになってしまいましたね…… クロスオーバー作品はたまに見かけるのですが。
個人的にお気に入りのクロスオーバーは「Kanon×なのは」だったりするのですが、それはさておき次回SSも楽しみにしています。

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